Wさまと初めてお会いしたのは昨年の12月、南青山のputit salonにて。
ルトアのblogをご覧下さってのご来店とのお話で
とても嬉しかったことを覚えております。
上品でクラシカルな雰囲気のファッションにm.soeurさんのアクセサリーを
素敵にコーディネートされていて、
ご自分に似合うものを理解されているお洒落な大人の女性、というのが
Wさまの第一印象でした。
アンティークレースや古い物が大好きとのお話で
その日は古いチュールとアンティークコサージュで仕上げたブレスレッドを
お買上下さいました。
チェーン部分の調節を承り、後日お受取にいらして下さったのですが
ブレスレッドをお持ち帰りされてから直ぐにブローチのオーダーメイドの
ご連絡を下さり、とても嬉しかったです。
厘とした佇まいが印象的なWさまをイメージしながら
お造りさせて頂きました台形方のブローチ。
存在感のある手編みのボビンレースは19世紀のイギリス製です。
ルトアを立ち上げる少し前に出会ったレースで
私にこの時代のレースやリネンの魅力を改めて教えてくれたレース。
最後の1枚は私のコレクションよりセレクトさせて頂きました。
他にも手編みの刺繍が美しいシルクチュールや
アンティークのボネより解体した繊細な素材をセレクトさせて頂きました。
お花の部分にはアンティークのシロツメ草のコサージュを、
アンティークのワックスフラワーと
フランスから届いたばかりのアンティークのパールのペップを
繊細なチュールで包み小さなブーケをお造りしました。
存在感のあるザックリとした糸は1900年代初頭のリネン糸になります。
装飾部分にはヴィンテージのブレスより解体したラインストーン(三連で揺れる仕様です)、
アンティークのスフレビーズ、
1870年代のフォイルバックビーズをセレクト。
ポイントには朽ちた色合いが美しい爪付きのコスチュームジュエリーと
フランスより届いたばかりの台座付きのクリスタルを使用いたしました。
このクリスタルは1900年代初頭、ロシアバレエ団の衣装に使われていた
コスチュームジュエリーになります。
多面体カットによりキラキラと静かな輝きを放つ特徴のあるクリスタルで
台座のシルバーも風化した色合いが独特の雰囲気を放っています。
全ての素材が様々な時代や国での長旅を経て
私の手元にやってきた素材たちばかりです。
今回もその中より複数のアイテムを贅沢にセレクトさせて頂きましたが
いずれも同じトーンやリズムを持つマテリアルを厳選してのセレクトになりますので
眺めているだけで静かなグラデーションを感じて頂けるドラマティックなブローチに
仕上がっていると思います。
ショールなどに素敵にコーディネートをして頂き春の展示に遊びにいらして下さいね。