今日は早朝より来月の合同展示会に向けた作品を製作をしています。
気が付くと、作業テーブルの上やテーブルの周囲には
山積みのレースと造花たちが溢れ、「作業場」という言葉がピッタリな光景…(笑)
製作では全てのレース在庫をテーブルに出すことは困難なため
ストックしているキャビネットや箱の中から、その時に作りたいイメージに
近い素材をいつくかバスケットに入れ、作業テーブルに運びレースを吟味します。
レースはバスケットの取っ手部分やハンガーに掛け
各レースの糸が持つ素材感と透明感、編み目が生み出す立体感を
360度の角度からレースを眺め、一つ一つ味わう様に吟味を繰り返し
使用するレースを最終的に決めていきます。
そんな作業の合間に、バスケットの中にランダムに置かれたレースの形や
重なり具合からインスピレーションを頂くこともあります。
こうして毎日レースを眺めていると
何も手を加えず見ているレースが一番美しいな…と思ってしまうことも
しばしありますが、そのままの形状を重ねたものであれば
誰でも出来るものですので、ルトアの作品とは言えません。
ルトアではレース本来の美しさを損なわず
各レースたちが持っている持ち味をコラージュによって、
より引き出せる様、デザインには何時間も…時には何日もかけ
生み出してゆきます。
レースが大好きな私にとって、
長い旅を繰り返し私の手元に来てくれたレースたちに
ハサミを入れる瞬間は、いつも身を切られる思いになり最も辛い作業です。
ですので、その瞬間はいつも
必ず素敵に仕上げる事をレースに誓ってからハサミを入れています。
作品が無事に仕上がった時には、
いつもレースに感謝の言葉を必ず掛けています。
傍から見れば、かなり恐い光景かと思いますが(笑)
ルトアの全ての作品は各レースたちとの出会いがなければ
表現することが出来なかった世界ですので
レースたちへの愛情と感謝の思いを大切に日々地道に製作をしております。
そんな思いがたくさん詰まったルトアの小さな世界を
ぜひ来月、銀在のギャラリーへ見にいらして下さいね。